HPDU新緑杯2019(西日本会場)(6/9)
- Nushi
- 2019年6月23日
- 読了時間: 4分
Nushiです。
執筆が遅くなってしまい、誠に申し訳ありません。
今回はHPDU新緑杯2019(西日本会場)にジャッジで参加した時のことを振り返ります。
新緑杯の大会要項, 東西両会場の詳しい結果についてはHPDUホームページより確認することができます。
今回の新緑杯は今までとは異なり、東西に会場を分け、特に西日本では初となる新緑杯開催となりました。
私自身、学生時代は2017・2018年と続けて母校の帯同ジャッジとして新緑杯に参加してきました。今年度の新緑杯に関しては、西日本会場に参加するある学校の帯同ジャッジとして参加しました。
関東は毎度おなじみのさいたま市立浦和高等学校, 西日本は香里ヌヴェール学院中学校・高等学校が会場校です。東日本会場では参加チーム数が72校と非常に多い一方、西日本会場は20チーム程度でした。西日本ともあり、大阪・奈良・京都・兵庫といった関西圏の学校の他、海を渡り徳島からの参加校もいました。
今回扱われた論題は以下の4つです。
Round 1:This House believes that professional sports players should be allowed to enhance abilities by using drugs.
(プロスポーツ選手は、薬品使用による能力増強を認められるべきである。)
Round 2:This House, as an individual, would not consume works produced by immoral artists.
(一個人として、不道徳な表現者によって制作された作品を消費[購入]しない。) Round 3:This House believes that debating skills matter in getting a boyfriend or a girlfriend.
(恋人[彼氏・彼女]を作るのに、ディベートの技術は重要である。)
Round 4:This House would mandate retirement from the National Diet at age 65.
(本議会は、国会議員の退職年齢を65歳に定める。)
Round 3以外の3試合をジャッジをさせていただきました。
西日本会場の優勝チームは、兵庫県から出場の神戸大附属中等教育学校でした。
大会結果の詳細ですが、私の方で記録しておらずこれ以上は覚えておりません。申し訳ありません...。
大会運営者によれば、上記4つの論題はいずれも過去の世界大会で出されたものだとのことです。東日本会場では多くの強豪校が参加しているため、レベルの高い議論が交わされたことでしょう。しかしその一方で、西日本会場では参加校の多くがディベート経験1年未満であり, 中には直前3週間の練習だけで臨んだ学校もいました。特にRound2, 3はどのチームも準備に大いに悩んでいたようで、試合中もあまり自信のないスピーチが多かった印象でした。それでも、参加した生徒たちは必死に頑張っており、試合が終わると上手にスピーチができなくてがっかりする生徒や泣き出してしまう生徒もいました。
そして、この西日本会場に参加して私がもっとも気になったのは、大会参加者(特に大人)のマナーです。
具体的には、ジャッジ控え室では東日本会場とオンラインで交信できるようにと常にiPadでビデオ電話が繋がっていました。しかしそのiPadのすぐ近くには、あるジャッジ集団が陣取り常に談笑が行われていました。音声ミュートをしていたわけではなく、度々東日本会場の方へ談笑の会話が流れていたことが懸念されます。
また、試合中に関しても両チームの顧問・生徒への許可を取ることなく無断でのスピーチの録画・撮影が行われていました。ジャッジとして配置されなかったRound 3にて帯同校チームの観戦している時にその試合教室にいたジャッジの一人が無断で録音を行なっていることに気づき、流石にこれはまずいと思い、試合後すぐ本人へ確認を行いました。当人は「(ジャッジングや大会後に)スピーチ内容を確認するため」とのことで録音をしていましたが、試合前に両チーム生徒・顧問から録音許可を取っていない旨を指摘し注意を行いました。また、被害を受けた帯同校顧問の先生へも報告を行い、顧問の先生からもそのジャッジに向けて注意がなされています。
また、ジャッジとして配置されたRound 4でも別の方が無断で撮影を行おうとしており、試合開始前に私から生徒・撮影者への確認を取ることで対応しました。
西日本でのHPDU主催の大会は、3月に東大寺学園で行われたHPDU西日本オープンと合わせて2回目です。関東ではすでに即興型ディベートが深く根付いていますが、ここ西日本ではまだ経験が浅く、生徒・教員・その他関係者の間での大会におけるルール, マナーといった共通理解がまだ浸透していないように感じます。西日本での即興型ディベートは今後さらに普及されていくことになりますが、上記にも挙げた無断撮影・録音というのは撮られた[録られた]生徒のプライバシーにも直結する問題なので、特に厳しく取り扱っていかなければなりません。
*当日、私のTwitter上で投稿したのは上記の事態によるものです。
*今回の事態について、大会運営責任者にも報告済みです。
以上がHPDU新緑杯2019(西日本会場)での感想になります。
西日本での即興型ディベートはまだ始まったばかりですので、今後の活躍に期待しています。
また、ディベートに関わる一人として、相手の気持ちや権利といったものを第一に考えて行動することに、改めて努めてまいりたいと思います。
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