PDAオンライン夏合宿大会(8/6,7)振り返り
- Nushi
- 2021年8月10日
- 読了時間: 6分
Nishiです。
8月6日・7日に勤務校から、PDAオンライン夏合宿大会に参加してきました。
勤務校からは授業部門に2チーム, 課外部門の初心者・一般に各1チーム, 合計4チームと筆者含めた教員2人がジャッジとして出場しました。
筆者自身、2017年の夏合宿大会に学生スタッフとして運営に携わった以来の参加です。その時は、生徒の試合をジャッジに加えて、モデルディベートを行なったりしました。オンライン大会になってからは大学生によるモデルディベートがなくなってしまいましたが、4年前に比べて参加校・チーム数が共に増加し、いまままで以上に夏の即興型ディベートの一大イベントになったのだなと感じました。
出場チームは1日目に練習ラウンドを3回と予選1試合、2日目に予選2試合と各部門ごとに準決勝・決勝を行いました。
一方教員は、こちらも初心者・一般・認定ジャッジ受験コース・認定ジャッジの4グループに分かれて、認定ジャッジは生徒の試合を中心に毎試合ジャッジ, 他3者は生徒のジャッジと2試合の教員ディベートを行いました。認定ジャッジ受験コースの教員は、その名の通り認定ジャッジになるための試験等を大会と同時並行で行っていました。
筆者は教員(一般)として本大会に参加しており、生徒の練習試合1試合目のジャッジを担当し、続く2・3試合目は教員チームの中でディベートを行いました。教員ディベートでは生徒と同じ論題で試合を行い、試合後には現役の大学生からジャッジ&フィードバックを受けられるプログラムとなっております。
数年前まで筆者自身もその大学生の立ち位置にいたことから、大学そして世代は違えども大学生に自身のディベートスピーチを評価されるのは少し恥ずかしいなと感じました。ですが、普段部活動生徒の試合をジャッジばかりしているので久々に自身がスピーチを行える機会を持て、非常に楽しみにしていました。
がしかし、そうはうまくいかないのもオンライン大会なのだなと痛感しました。
というのも、論題が発表されて準備時間に入ったものの、教員チームのプレパレーション部屋に入室するのを忘れており(大会運営側から口頭で発表されるのかと思っていました)、結局チームとして集まれたのは試合開始5分前でした。
幸いなことに、4人中3人は同じ県の顔馴染みの先生方であったため、短時間ではあったもののスムーズに話す大まかな内容を共有してそのまま試合部屋へ移動し、ディベートを開始しました。
なお、この時の様子を少し話しますと、
Y先生「スピーチの順番は年齢の若い順番でいいわよね?」
筆者「あ、、、はい、わかりました。」(←明らかに一番若い)
Y先生「〇〇くん(筆者)ならその場でスピーチ作れるから大丈夫ね!」
筆者(ヒョエエェェ….)
な感じです。なお、このY先生は高校時代から関わりがあり筆者自身も大変お世話になっている先生ですので、単なる砕けたやり取りですのでご心配なく笑。
そして試合が開始し、筆者は否定側の1番目でしたので初っ端からスピーチを始める訳ではなかったのでPrime Ministerスピーチを聞きつつ、準備を行いました。
結果、自身の3分間のスピーチは無事終わり、POIを試みつつ、続く味方チームのスピーチを応援しながら試合を見届けていきました。そして、勝敗の結果は僅差で勝利し、試合の中でのベストディベーターには筆者を推挙していただけました。
そして昼食休憩を挟んでの2試合目は肯定側に立って行い、今度は準備時間開始とほぼ同時にプレパレーション部屋への入室もできました。
この2試合目の論題は非常に難しく、そして今度はPMスピーチであるため時間に余裕がない状況でした。具体的なメリットについては2番目のスピーカーに委ね、筆者は各個人(カップル)が子供を授かることに関して政府が何らかの制限を課すことはできないという議論を立てて3分のスピーチに臨みました。
結果、この試合もかなり僅差となりつつも、具体的なメリット/デメリットに関する議論は双方説明不備が多く差がつけられず、一方で「人権」という観点では比較的PMで出された議論が残っていると評価され、2試合連続で勝利することができました。
なお、この試合ではベストディベーター&POI賞を取ることは叶わず、ベストディベーターはPMRを務めたY先生の手に渡りました。相手の説明不備をしっかりと指摘し、自分たちの議論の残っている部分の強調が非常にうまくて納得でした。
そして生徒の練習試合3試合が終了し、遂に予選1試合が始まりました。
筆者は予選3試合全てジャッジに回ることになりました。
1試合目は課外初心者を, 2・3試合目は課外一般に配置されました。
特に2日目のジャッジはハイレベルな試合のジャッジを担当することとなり、ジャッジしがいのあるものでした。その一方、PDAという形式や大会進行上、試合後のフィードバックの時間が短いため、各ディベーターに対して詳細にコメントができないのが惜しかったです。
予選3試合が終了し、各部門の上位2〜4チームが発表され、準決勝・決勝戦が開催されました。大会の上位結果は以下のようになります。
【授業部門】優勝:作新A, 準優勝:札幌聖心A, 第3位:札幌聖心B・作新B
【課外_初心者部門】優勝:宇都宮A, 準優勝:神戸大附属A
【課外_一般部門】優勝:聖光学院, 準優勝:柏陽B, 第3位:栄光B・C
神奈川県4チーム, 栃木県3チーム, 北海道2チーム, 兵庫県1チームが上位入賞をおさめました。
授業部門の作新は昨年度に続き2連覇を成し遂げ、課外_初心者の宇高は初出場かつ1年生チームながらの優勝でした。課外_一般の上位4チームに関しては全て神奈川県で占められており、私立の強豪が集う中で公立の柏陽はよく健闘したと思います。神奈川県は以前よりPDAの協力の下、多くの公立校で即興型ディベートが授業・課外活動にて実践されており、その結果が今大会でも発揮されたのではないでしょうか?
閉会式では、またも神奈川県勢(栄光)よりお知らせがあり、中学生向けの全国大会開催とそれに伴う高校生ジャッジの募集がなされました。
高校生ジャッジによる大会は以前もHPDU主催で開催されたり、筆者の知るところでは2年前に東海地区でも開催されました(その際の記事も当ブログ内になります)。
昨今は高校生の自主性が尊重される時勢になってきましたので、この大会も中学生・高校生ともにみのりあるイベントになることを祈るばかりです。
本夏合宿大会を以って、(上記の中学生大会はありますが)全国的にも即興型ディベートのシーズンは一区切りついたかと思われます。秋からはヘンダの地方大会そして冬の全国大会が待ち構えていますので、気持ちを切り替えて原稿準備やリサーチを進めて参りましょう。
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